Skip to main content

Vicor の Power-on-Package はAIプロセッサのパフォーマンスをさらに高めます

即日リリース

Vicor の Power-on-Package はAIプロセッサのパフォーマンスをさらに高めます

2017年8月22日, 中国北京市, Open Data Center Committee (ODCC) Summitにて発表

中国北京市 – 2017年8月22日  – Vicor Corporation (NASDAQ: VICR) は本日、大電流を必要とするハイパフォーマンスなCPU/GPU/ASIC(以下 “XPU” と総称)プロセッサの為のモジュール型給電ソリューション“Power-on-Package”を発表しました。XPU の電源用ソケットピンを大幅に少なくし、マザーボードからXPUへの電流によって生じる損失電力をほぼ無くすことによって、XPUのパフォーマンスを最大化する為に大電流の給電を可能にします。

AI、機械学習、ビッグデータ解析などのアプリケーションにおいて増加し続ける高いパフォーマンスへの要求に応える為に、XPUの動作電流は数百Aまで増加してきました。従来の給電アーキテクチュアでは、マザーボード上の電力損失を緩和する為に、大電流を給電するPOLレギュレータをXPUに近接して配置していますが、マザーボードとXPUとの間の配線上の損失問題を軽減することはありませんでした。XPUの電流が増加することによって、マザーボードからXPUのソケットを介してXPU本体に至るまでのこの最後に残された短い距離 - ラストインチ - は、XPUのパフォーマンスとシステムの総合効率を阻害する要因となっています。

48VバスからXPUへの直接給電方式(48V Direct-to-XPU)において得られた高効率、高電力密度をさらに拡張する為に、Vicorの新しいモジュール型のカレントマルチプライヤ “MCM” は、XPUのパッケージの内部に配置されます。カレントマルチプライヤとして、MCM はパッケージの外に実装することもできますが、一般にはメタルパッケージの下にあるサブストレートに XPU と共に実装され、マザーボード上に配置された MCD (モジュール型カレントドライバ)から給電された電圧を変換比K(例: 1/64)に従った低電圧、および、給電された電流の1/K倍の大電流で XPU へ出力します。MCD は、高速な応答性を持っており、MCM が出力する非常に低ノイズな XPU 電圧を監視し高い精度で制御します。現時点でのソリューションは、1つのMCDと2つの MCM によって構成されており、連続電流 320A、ピーク電流 640A を XPU へ給電することができます。

MCM を直接 XPU のサブストレートに実装することによって、MCM によって給電される XPU の電流は XPU のソケットを流れることはありません。そして、MCDは小さな電流(例:XPU電流の 1/64)でMCMをドライブするので、MCDからの電力は効率よくMCMまで伝送されることができ、従来使用していたXPUの電源ピンの90%をI/O ピンに変更しても、ピンの損失電力は1/10以下に低減できます。その他の恩恵として、マザーボードの設計が簡易化されること、そして、XPUの電圧をその電圧制限内に維持する為に必要なバイパスコンデンサの最小容量を大きく減らすことができます。

8月22日に中国北京市のOpen Data Center Committee (ODCC) ミーティングでは、2種類の最初の” Power-on-Package”製品が紹介されます。MCMとしてMCM3208S59Z01A6C00、MCDとしてはMCD3509S60E59D0C01です。電流容量を増加させる為に、複数のMCMを並列に使用することができます。MCMの低ノイズ特性と小型形状(32mm x 8mm x 2.75mm)は、ノイズに敏感で、高いパフォーマンスを発揮するASIC、GPUおよびCPUと一緒にパッケージングするには適しています。動作温度範囲は、-40℃から+125℃です。これらの製品は、さまざまなXPUのニーズに対応可能なPower-on-Packageソリューションのポートフォリオの第1弾です。

過去10年間、Vicorは48V Direct-to-XPUのコンセプトの先駆者として電源コンポーネントを開発しており、2年ごとに平均25%の損失電力を削減し、電源システムの電力密度とコストパフォーマンスを向上させてきました。 今日導入されたMCM-MCD ChiPセットは、進化を続けています。 VicorのPower-on-Packageテクノロジは、パフォーマンスを向上させ、マザーボードの設計を簡易化するだけでなく、人口知能を実現する為に必要なこれまで不可能だったパフォーマンスレベルを達成することができます。

バイコーについて

米国マサチューセッツ州アンドーバーに本社を置く、革新的な高性能モジュール型パワー・コンポーネントの設計、製造、および販売を行う電源メーカーです。高性能コンピューティング、通信ネットワーク、産業機器、車両・輸送機器、航空防衛などをターゲット市場とし、コンセントからPoLに到るまでの効率的な電圧変換、パワー・マネージメントを実現可能にするためブリック製品から半導体中心の製品に到るまで、最適ソリューションを提供します。.www.vicorpower.com

パワーコンポネントデザイン手法とは

バイコーのパワーコンポネントデザイン手法によって、電源システムの設計者は、モジュール型電源コンポーネントの設計上の課題、すなわち電源コンポーネントの予測、システムの機能や信頼性の確保、迅速な設計サイクル、そして容易なシステムの構成・再構成・拡張性を解決できます。さらに、効率、電力密度、経済性を考慮したベストの代替ソリューションも検証できます。  バイコーのパワーシステムデザイナーオンラインツール を活用することで、電源設計者はバイコーの実績ある電源コンポーネントを幅広いポートフォリオの中から選択でき、入力源から負荷端まで通して完全な電源システムを設計でき、最適化し、シミュレーションを行なうことができます。この革新的な電源システム設計のアプローチは、マーケットへの迅速な適用と最先端の性能を提供すると共に、一方で一般的な、またはカスタム設計の手法ではよく起こりうる最後のフェーズでの変更や遅延の可能性を最小限にします。

Vicor, MCM and MCD are trademarks of Vicor Corporation.

連絡先 Colin Boroski Rainier Communications 508-475-0025 X 142 cboroski@rainierco.com