Vicor、8,826 ㎡ の
「ChiPファブ」を完成

工場の拡張 – Vicor は、世界有数の高性能電源メーカーとして、40年以上にわたり高電力密度の電源モジュールを開発してきました。この度、マサチューセッツ州アンドーバーの 95,000 ft² ’(8,826 ㎡) の工場拡張工事が完了しました。当工場は世界初のChiP (Converter housed in Package) の製造工場となる「ChiP ファブ」であり、 コスト効率と信頼性が高く、柔軟な製品製造が可能です。米国内の電源モジュール製造の新たなスタンダードとなると考えられています。

高性能の電源モジュール製品は多くの成長産業で需要が増えており、工場を大きく拡張したことにより、これらの需要に対応できるようになります。データセンター、自動車、航空宇宙・衛星、ロボット、UAVなどの幅広い分野に向けて、小型で高効率な電源モジュールを用いたソリューションが、ChiPファブによって実現します。

「世界初の ChiPファブ完成は、長年にわたる綿密な計画の集大成といえます。この新しい生産工場は、Vicorの戦略と急成長分野での成功のために不可欠であり、当社製品の需要が高まるにつれ、顧客の需要に応えるのに、この工場が役立つことでしょう」とVicor オペレーション事業部バイス・プレジデントの Mike McNamara は述べます。

Vicor は創業以来、「メイド・イン・アメリカ」のメーカーです。工場の外観を新しくして機能を強化するために Gorman Richardson Lewis Architects (GRLA) 社に建築を依頼しました。GRLA 社の設計はガラスを多く使っているため、これまで暗かった製造現場や共有スペースに、自然光がたくさん入ります。Vicorの「V」がデザインモチーフになっており、工場内にさりげなく散りばめられています。

「あっと驚くような外観を作るために、金属パネルとカーテンウォールで正面玄関部を囲み、Vicorのコーポレートブルーをアクセントに施しました。その結果、ハイテクな雰囲気で人目を引くメインエントランスが完成しました。」と、GRLAの社長兼共同設立者であるスコット・リチャードソン氏は述べます。

「施工管理は Connolly Brothers 社が行い、新型コロナウイルス流行中も作業員の健康と安全を優先しながら、中断することなく意欲的なスケジュールで建設を続けました。製造エリアは、堅牢なコンクリート製で、複雑な情報ネットワークと空調システムを備えており、工場の稼働を継続するために電源システムを大幅に冗長化しています。電源は多くのオプションがあり、特別な装置の入れ替えができるように床が強化されており、このため工場は将来にわたし使うことができます。また、製造エリアは装置の振動を遮断する設計になっており、最適な生産プロセスに寄与します。」

Vicorのアンドーバー工場は従業員数が約900人で、廃水や排ガスがゼロになるように設計されています。すべての排水は、超高純度脱イオン水にリサイクルされ、通常の工場運転に再利用されます。この新しいサステイナブルな廃水処理により、毎年最大2,000万ガロン（9,000万リットル余り）を節水できると見積もっており、環境を保護しながらコストも削減できます。

Connolly Brothers 社と GRLA社の他には、機械・電気・防火・配管設計をWB Engineering社が、土木設計をMeridian Associates 社が、構造設計を H+O Structural Engineering 社が担当しました。

Connolly Brothers 社 の ジェイ・コノリー 社長は、次のように述べています。「地域社会の雇用拡大に貢献し、メイド・イン・アメリカの最前線にある企業の工場建設に携わることができ、光栄に思います。新設した ChiP製造工場により、Vicor が今後も長きに渡り成功を収めることを祈ります。」